映画観てきた

以前会社近くのイタリアンで昼ごはん食べたときに、金色の扉の前に妖精と一緒に女の子が立ってる映画のチラシが置いてあって気になったんだけど、その映画が実はまだやってて、しかも毎週水曜は男女ともに1000円で観られるようなので会社の人と行って来ました。

http://www.panslabyrinth.jp/


あらすじを引用してみる。

1944年、内戦終決後のスペイン。父を亡くした少女オフェリアは、身重の母と共にゲリラが潜む山奥で暮らし始める。そこは母が再婚したフランス軍ビダル大尉の駐屯地だった。体調の思わしくない母を労りながらも、冷酷な義父にどうしても馴染めないでいた彼女の前に妖精が現れ、森の中の迷宮へと導く。そこではパン(牧神)が王女の帰還を待っていた。オフェリアは魔法の王国に戻るために3つの試練を与えられるのだった
http://www.eigaseikatu.com/title/17661/

チラシの写真と、まぁなんとなくのあらすじから少し陰のあるアリスの不思議な国みたいな話かと予想しつつ、せっかくだから事前に情報を全然仕入れずに鑑賞。まさかあんな。


ぼくらの」でなんだかメジャーになった感のある鬼頭莫宏の前作に「なるたる」というこれまた鬱マンガ(褒め言葉)があって、そのうたい文句は「未来へ送るメルヘン」でした。


友人に「メルヘンっていうとお気楽でハッピーなイメージなのに、これのどこがメルヘンなんだろ」ってふと聞いたことがあるんですが、その答えは

「残酷だからじゃないの?」

でした。


いわれて見れば子供の世界は残酷なもの。ものすごく納得。


そういう意味でこのパンズ・ラビリンスはものすごくいいメルヘンだと思います。色調の押さえられた画面はときどきはっとするほど綺麗で、クリーチャーのデザインも印象的。作中でなんどか流れる子守唄のフレーズはとても耳に残って思い出すたびに切なくなれます。彼氏彼女と特別な夜にぜひ。


ただまぁ、最後の最期、あれはちょっと蛇足。あそこで子守唄が聞こえてくるだけで言いたいことは十分に通じてるので、そこで終わってくれた方が個人的にはよかったかな。