RubyKaigi2011に発表が採択されました

日本Ruby会議2011 CFP虎の巻はガチだった!心の中の仙人と会話しながら提案を書いたら、去年没になったネタなのに通ったよ!

・・・

はじまりはじまり

弟子:うーん、うーん
仙人:どうした、弟子よ。何を悩んどる?
弟子:あ、これは仙人さま。今、RubyKaigiのCFPの応募を書いているところなのです。
仙人:どれどれ、どんなのを書いておる。見せてみろ。

仙人は、弟子のディスプレイを後ろからのぞき込みました。

Talk abstract:
Rubyにオレオレ文法を足す方法を紹介します。


画面のエディタに書いてあるのは、たったこれだけでした。仙人は何のことだかさっぱり分からず、困ってしまいました。

仙人:うーん、弟子よ。これだけでは、さっぱり分からん。
弟子:ですから、仙人さま。私は、CFP応募が書けずに困っているのです!
仙人:しかしなあ、弟子よ。これでは選考プロセスにすら上らんぞ・・・。
弟子:えっ、仙人さま、それでは困ります!
仙人:よし、それではワシがおぬしに、CFP応募の極意を伝授しよう。
弟子:わあ、本当ですか、仙人さま!ありがとうございます!

理解されるように書く

仙人:弟子よ、まずはどんな発表をしたいのか教えておくれ。
弟子:えーと、仙人さま。私は、Rubyをど素人が改造する方法についての発表をしたいのです。
仙人:ふむ、それはどんな方法じゃ。
弟子:はい、細かいことは考えずにとにかくやってしまうという方法でございます。
仙人:細かいことは考えないのか。
弟子:一部の改造など、コピペと置換で動いてしまって、なぜ動いているのかすら分かりません。
仙人:なんとバカな奴じゃ!
弟子:その他にも・・・
仙人:まあ、待てい!とりあえずここまでをいったん文章にしてみんか。
弟子:はい、仙人さま。・・・これでよろしいでしょうか。

Talk abstract:
Rubyにオレオレ文法を足す方法を紹介します。Rubyの文法が定義されているparse.yは魔窟と呼ばれるほど複雑怪奇です。本発表ではparse.yを完全に理解することを潔く諦めた人が、よく分からないままparse.yに手を入れてちょっとした文法を足してみるためのプロセスについて紹介します。
テーマを広げる

仙人:まあ、最初よりは良くなったのう。
弟子:本当ですか、ありがとうございます!
仙人:しかし、これだけじゃあ落選だの。
弟子:それでは困ります!いったいどこが問題でしょうか。
仙人:これだけではトピックが狭いのじゃ。
弟子:それで、RubyKaigiの発表には向いていないと判断されてしまうのですね。
仙人:ライトニングトークもカリスマだの飛び道具が多いからの、激戦区じゃよ。
弟子:いったい、どうしたら・・・。
仙人:テーマを広げるのじゃ!
弟子:トピックが狭いのなら広げてしまえばいいのですね!

Talk abstract:
Rubyにオレオレ文法を足す方法を紹介します。Rubyの文法が定義されているparse.yは魔窟と呼ばれるほど複雑怪奇です。本発表ではparse.yを完全に理解することを潔く諦めた人が、よく分からないままparse.yに手を入れてちょっとした文法を足してみるためのプロセスについて紹介します。プログラムの構造を理解する一番簡単な方法は、動作するプログラムを少しずついじりながらどのように動作が変わるかを見てみることです。parse.yの理解を諦めいきなりそのものを弄ってみることで逆にparse.yの理解が進み、コミッターへの道が開かれるかもしれません。
オリジナリティを明確にする

弟子:仙人さま、テーマが決まりました!
仙人:しかし、なんだかぼんやりしとらんか。
弟子:たしかに、何か足りない気がします。
仙人:そこで、オリジナリティじゃよ。
弟子:わわわ、一気に難しくなった!仙人さま、困ります!
仙人:まあまあ。この発表で一番珍しいところはどこじゃ?
弟子:えーと、普通にRubyを改造しようとするとC言語の知識が必要です。
仙人:どんな工夫をしてある?
弟子:主にコピペとイマジネーションと気合いです。
仙人:なんと高度な精神論じゃ!それをCFP応募に盛り込むのだ。

Talk abstract:
Rubyにオレオレ文法を足す方法を紹介します。Rubyの文法が定義されているparse.yは魔窟と呼ばれるほど複雑怪奇です。本発表ではparse.yを完全に理解することを潔く諦めた人が、よく分からないままparse.yに手を入れてちょっとした文法を足してみるためのプロセスについて紹介します。プログラムの構造を理解する一番簡単な方法は、動作するプログラムを少しずついじりながらどのように動作が変わるかを見てみることです。parse.yの理解を諦めいきなりそのものを弄ってみることで逆にparse.yの理解が進み、コミッターへの道が開かれるかもしれません。言語に新しい文法を追加するというと非常に高度なスキルが必要だと思われがちですが、ちょっとしたネタ文法であれば既存のコードからよく似た部分を見つけてきて改造するだけで実現できるということを理解していただき、オレオレ文法を含むRubyが増えることを期待しています
発表者の立ち位置を明らかにする

仙人:しかし、びっくりしたのう。いつの間にRubyのコミッターに?
弟子:いいえ、仙人さま。私がRubyのコミッターだとは一言も・・・。
仙人:なにっ、コミット権もないど素人がRubyの改造方法を紹介するつもりじゃったのか!?
弟子:いいえ、仙人さま。まったくのど素人という訳でもなく・・・。
仙人:なんじゃ、お前は何をやったのか?
弟子:えへん、去年LTしてクリスマスにオレオレRubyを作ろうと提案して世間に無視されました。
仙人:悲しいピエロじゃのう。まあ良い。Appeal pointsにでも、それを書け。

Talk abstract:
Rubyにオレオレ文法を足す方法を紹介します。Rubyの文法が定義されているparse.yは魔窟と呼ばれるほど複雑怪奇です。本発表ではparse.yを完全に理解することを潔く諦めた人が、よく分からないままparse.yに手を入れてちょっとした文法を足してみるためのプロセスについて紹介します。プログラムの構造を理解する一番簡単な方法は、動作するプログラムを少しずついじりながらどのように動作が変わるかを見てみることです。parse.yの理解を諦めいきなりそのものを弄ってみることで逆にparse.yの理解が進み、コミッターへの道が開かれるかもしれません。言語に新しい文法を追加するというと非常に高度なスキルが必要だと思われがちですが、ちょっとしたネタ文法であれば既存のコードからよく似た部分を見つけてきて改造するだけで実現できるということを理解していただき、オレオレ文法を含むRubyが増えることを期待しています
Appeal poists:
発表者は同様の内容についてRubyKaigi2010のLTにおいて発表し、クリスマスにオレオレRubyをmatz含むコミッターの方々にプレゼントをするという提案をしました。しかし残念ながら発表者の知る限り実際にクリスマスにオレオレRubyを作った人はいないようです。今度こそ一人でも賛同者を得られるようにプレゼンテーションをしたいと思っています。

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言えない!ホントは「虎の巻に従って書いたのに落ちた」というネタにするために応募しただなんて絶対言えない!(もちろんホントにこの手順で書きました)